4、21世紀の資本主義とその展望 5、解決策
4、21世紀の資本主義とその展望
哲学の分野ではネグリ=ハートやジジェク等が思索を展開している。自然哲学、存在論的アプローチが最近の主な潮流である。経済学の分野ではクルーグマンやスティグリッツ、ジャック・アタリやダニエル・コーエン等が思索を展開している。発展する数々の分析ツールに基づき各国の経済データを比較分析する歴史主義的アプローチが主な潮流である。
日本の哲学界では吉本や浅田、東、最近では千葉や國分等が思索を展開している。20世紀後半のフランス現代思想を思索の基としている思想家が多く、現在の潮流は内在主義的哲学である。背景には20世紀末のソ連の崩壊や原理主義の台頭があった。
経済学界では字沢や福本、最近では金子や権丈、藻谷等の論客が積極的な批評を展開している。彼らの思想はマルクス主義経済学や制度派経済学に依拠しているところが多く、こちらも世界の主流と同じく歴史主義的アプローチが主な潮流である。21世紀初頭、米証券会社リーマン・ブラザーズの倒産に端を発する世界経済危機によって、資本主義の機能(How does it work?)を分析する思想から、資本主義そのものを俯瞰する思想(What is it?)が再び台頭してきた。
5、解決策
哲学的には内在的(存在論的、実存主義的、唯物主義的、自然哲学的)アプローチと、超越的(神学的、決定主義的、本質主義的、構造主義的)アプローチがある。
経済学・法学・政治学的には、契約論的アプローチ、コミュニティ的アプローチ、無政府主義的アプローチ、宗教的アプローチ、実践的アプローチ等がある。
どのようなアプローチにも基盤としてヒューマニズムと非ヒューマニズムが並立している。しかし、哲学的には超越的アプローチを展開する思想家にヒューマニストが多い。経済学・法学・政治学的には宗教的アプローチを除く多くのものはヒューマニズムである。
ヒューマニズムの現在の趨勢として、長期的には内在的アプローチの方が説得力が高く、実践的アプローチの方が現実的といえる。短期的には超越的、契約論的アプローチを必要とする。
文責:THI001
今後も継続的に資本主義の行方に関する研究成果を発表していきます。
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2014 10/18(土)23:00~にニコニコ生放送で「資本主義とその行方」というテーマで放送します!お時間がある方は是非ご覧ください!
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